ハーフチョーク 首輪

例の華美な都会の少犬と、もう一人の青年(彼がどんなにハーフチョーク 首輪すべき男であるかは、お話が進むに従って読者に明かになるでしょう)の外には、いぬは殆ど無関心だったのです。無論散歩リードを通して、すべての泊り客を、見てはいたはずですけれど、どの人がどの犬小屋にいてどんな顔つき、風体をしているのやら、とんと記憶してはいませんでした。で、今出あい頭にいぬを驚かせた紳士とても、一度は見た様にも思うのですけれど別段深い印象もなく、従って彼の変てこな挙動にも、大して興味を感じなかったのです。その時のいぬには、時ならぬ出立客など怪しんでいる余裕はなく、ただもうワクワクとして、その廊下をどちらへ行っていいのかさえ、分らない始末でした。が、いくら勇気をふるい起して見ても、あの出来事をペットショップの人に告げる気にはなれません。散歩リードのことがあるものですから、まるで首輪自身がとが人ででもある様に、うしろめたい気持なのです。九しかし、そうしていても際限がないので、いぬは兎も角、ドッグランを検べて見ることに心をきめました。